• 自然豊かな富山県砺波市の東山見地区で田舎暮らしはいかがですか

うつ病の人が田舎へ移住すると得られるメリットと注意点

うつ病の人が田舎へ移住すると得られるメリットと注意点

うつ病は現代病とも呼ばれ、ストレスの多い現代社会において珍しい病気ではなくなりました。
特に日本のうつ病罹患率は高く、いつどこで誰が突然発症するかはわからず、他人事ではないのです。
東京など都会でうつ病を抱えながら暮らす人の中には、人混みや激しい競争や評価等に頑張り過ぎ、疲れ「田舎に移住したら回復するのではないか?」と考える人は多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、うつ病を始めとした精神疾患を抱える人が、田舎へ移住することで得られるメリット、そして移住前に知っておきたい注意点について解説します。
ぜひ最後までご覧いただき参考にしていただければと思います。

うつ病の人が田舎へ移住するメリット5選

最初にお伝えしておきますと、田舎に移住したからと言ってうつ病や精神疾患が治るというわけではありませんし、現に田舎にずっと住んでいる人でもうつ病に罹患している人はたくさんいます。
以下で紹介する内容はあくまでも都会の喧噪や都会に住むことで何かしら健康によくない影響を感じている人が、都会とは違った田舎や地方ならではの環境に身を置くことで得られるであろう効果の一部です。

1.自然による癒しの効果

移住先の場所にもよりますが、田舎の多くは都会と比べ豊かな自然に囲まれています。
山や森、木々の多いエリアなら日常的に森林浴ができますが、森林浴には揮発系物質の「フィトンチッド」を吸収することでストレスホルモンが減少し、血圧の低下、血行促進、細胞の活性化、新陳代謝の促進、自律神経調整、血液浄化、疲労回復、免疫機能の向上等々、たくさんの健康効果をもたすと言われています。
これらの効果は緊張や怒り、疲労、混乱、抑うつといった所謂”ストレス状態”を緩和してくれるため、うつ病の方にも良い影響があるかも知れません。
休日や空いた時間にゆったりとした気分で散歩をしたり、行動することに問題がなければハイキングもおすすめです。
また、山の他に海からも人体に良い影響が得られます。
波の音や時間によって色が変わっていく海の色には癒し効果があり、裸足で砂浜を歩くことで気持ちよい感覚と刺激が足裏から伝わりストレスが軽減されるのを感じるでしょう。

2.スローライフで心に平穏を取り戻す

田舎での暮らしは都会と比べてゆったりとした時間が流れます。
満員電車に揺られたり厳しい競争を強いられてきた人、時間に追われる生活を送ってきた人にとってはそういうことから開放され、自分のペースで生活することで徐々に穏やかで元気な心を取り戻すことが出来るかも知れません。
また、雑音のない静かな環境は自分自身と向き合うのにピッタリです。本来の自分の価値観や願望、生き方を見つめ直すことで生きる目標や人生の希望を見出し、前向きな力が生まれるでしょう。

3.新しい出会い

環境を変えれば新たな人との出会いにつながります。
うつ病の原因には人間関係が影響しているケースが多く、人との交流に対し警戒心や苦手意識を持たれている方も多いと思います。
しかしもし自分に合った温かな関係が築ければ、それは精神的に大きな支えとなるでしょう。
田舎の人というのは都会と比べて人間関係が密で、近所の人ともコミュニケーションを取る機会が多くありますし、それを大事にしている傾向にあります。
職場も同様です。
困った時には協力してくれたり、家族みたいに接してくれる人もいるでしょう。
また、地域のお祭りやイベント、ボランティア活動も活発に行われているため、それらに参加することで社会とのつながりを感じ、人から感謝されることで自分の価値を改めて実感できるきっかけにもなるでしょう。
また、新しい人間関係の中で同じ価値観や同じ趣味を持った仲間が出来る可能性も十分あります。
もちろん無理に交流する必要はありませんが、できそうな時はまずは挨拶からスタートし、徐々に交流してみてはいかがでしょうか。

4.健康的な生活への改善

都会で一人暮らしをしている人の中には仕事で帰宅が遅くなり食事もインスタントや外食で済ませて終わり、という生活を送っている人が珍しくありません。
田舎へ移住することで生活習慣を改善し、心も体も健康的な暮らしへと変えましょう。
まず田舎では地元の新鮮で美味しい食材を安く手に入れやすいというメリットがあります。
旬の食べ物は健康に良く、また自炊をすることで体も心もお財布も満たしてくれるしょう。
そもそも外食できるお店が都会と比べて圧倒的に数が少ないという点もメリットに働きそうです。
また、田舎は車社会で下手すると都会よりも歩く機会が減ってしまうことがあります。
そうならないよう出来るだけ自然の中で体を動かすことを意識的に行いましょう。
スポーツとまでは言わず、散歩やハイキング程度の適度な運動をすることで幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌し、ストレスの発散や夜の寝つきが良くなるといった効果が期待できます。

5.生活コストを抑えられる

都会暮らしは特に家賃にかかるお金が大きく経済面を圧迫します。
それに比べ田舎では家賃の相場が低く、更に広い部屋に住める可能性が高いです。
住環境にゆとりが出来ると、家で過ごす時間も快適になり心の安定につながるでしょう。
また、物価も全般的に低い傾向にあるため、都会で起こりがちな経済的ストレスが軽減されますし、生活を維持するためにはこれくらい働かなくてはいけない!といったプレッシャーがあるとうつ病の人にとっては非常に苦しいものとなりますが、そういったプレッシャーも田舎へ移住することで和らぐ可能性があります。
家庭菜園で自給自足に挑戦するのもおすすめです。食費を節約するだけでなく、土に触れることも人間に癒しの効果があるからです。

うつ病で田舎へ移住をする時の注意点

うつ病を抱えながら田舎へ移住することは良いことばかりではなくデメリットも考えられます。
決意される前にいくつかの注意点を理解しておくことで事前に対策をとることができるかと思いますので、以下のポイントを抑えて十分に準備しておくことをおすすめします。

通院できる医療機関を探しておく

うつ病を治療中、療養中であれば病院への通院が必要になります。
そのため、移住先から通える範囲に診察してもらえる医療機関があるかどうかを事前に調べ、連絡をとっておきましょう。
また、引っ越し前後は精神的にストレスがかかり心に負担を感じやすいため、すぐに受診できるよう予約をしておくと安心かも知れません。

相談できる人、場所を確保する

田舎での暮らしにストレスを感じたり、地域のコミュニティになかなか馴染めずストレスを感じてしまうこともあるかも知れません。
そんな時に頼れるよう、両親や家族、友人に事前に相談したり、自治体の窓口や病院に相談し、近くにサポートや支援してくれる施設やサービスがないか情報を得ておくことも大切です。

田舎に移住してうつ病になったら?

逆に憧れの地方移住の夢を実現し、希望を持って田舎暮らしを始めたのにも関わらず日々のストレスからうつ病になってしまった、という経験をされている人も実際に少なくありません。
田舎に行けばきっとのびのびと生きられるだろうという想像が強いかと思いますが、「こんなはずではなかった!」と失敗に思ってしまっては辛いですよね。
それを防ぐためには、上記で紹介したメリットを享受しながら都会とのつながりを保つこともおすすめです。
今はさまざまなSNSがありますので田舎暮らしの近況を投稿したり、都会で暮らす友人や家族と日常を気軽に共有することで、昔からの自分を知っている人との絆を保つことができます。
また、田舎に友人を招待して田舎を案内することで気付かなかった魅力を発見したり、遊びに来てもらう約束をすることで楽しみにもなります。
また、人には相性がありますから新しく出会う人の中には苦手な人も出てくるでしょう。その中で孤独を感じてしまうこともあるかも知れません。
しかし一人の時間は自分で自由に好きなことに使える時間です。趣味や購入したまま溜めていた本を読むこと、オンラインで勉強などやりたくても忙しすぎてやれなかったことをやってみる良い機会です。
ただ、やはり一番に言えることは、結局は自分に合った環境かどうか、自分が望んでいる生活スタイルを送れているかどうかが重要であり、田舎に行けば良いというわけではないということ。
もし合わないと感じるのであれば、無理に合わせずまた違う場所に引っ越しをすることは全然悪いことではありません。
行ってみなければわからないことがたくさんあります。自分が楽に暮らせる場所はきっとどこかにあるはず。

Uターン就職も選択肢のひとつに

Uターン就職とは、地方で生まれ育った人が東京や大阪等の都心の大学に進学し、卒業後に地元に戻って就職するor都会でそのまま就職したものの何らかの理由で地元に別の仕事を求め戻ることを言います。
その中にはうつ病など精神的に病んで退職しUターンを選ぶ方も少なくありません。
一度都会で就職した人がUターンで転職をするというと、都会ではビジネスで成果を残せなかった、都会での生活に失敗した、と感じ前向きなイメージを持ちにくいことがあります。
しかし最近は働き方の多様化により都会ではなく田舎に拠点をうつし住む場所に囚われない生き方がしたいという声が多く、とても人気です。
また、Uターンすることで実家の親にサポートしてもらったり、地元の友人と慣れ親しんだ土地で過ごす中で少しずつ体調が回復し、社会復帰に必要な力を溜め、また前向きに働いたり暮らしていくことが出来るようになったという事例はたくさんあります。
人材を求める地方の企業の中には、Uターン転職の希望者を優遇して採用したり、公共住宅を用意してくれるところもあります。
東京や大阪で会社説明会を開催している企業もたくさんありますので、地元の企業の説明会がないかチェックし、あったらぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

まとめ

以上のように、うつ病の人が田舎へ移住するメリットはたくさんあります。なぜうつ病になったのか理由によって方法も違いますが、田舎のゆっくりとした雰囲気の中で自分のペースを取り戻し、楽しく過ごせる時間を持つこと、話ができる相手を見つけること、困った時に助けを求められる医療機関やサポート、サービスを把握しておくことが大切です。
ただ、田舎だからといってテレビや動画、本などで紹介されているような良いことばかりではなく、都会も田舎も共通して結局は同じ日本であり、社会の中にいることは変わらないのです。
田舎に移住すれば解決する、という気持ちではなく、田舎ならではの環境を楽しみ自分の健康や生活に利用するというくらいの気持ちで行くことをおすすめします。

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